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Kawasaki |
EX4 |
総合評価 : 95 点 |
年 式 |
1995 年 |
走行距離 |
80,000 km |
燃 費 |
街乗り |
22 km/リッター |
ツーリング |
18〜25 km/リッター |
長所 |
- とにかく乗りやすい
低いシート高と車重の軽さ、楽なポジションな上、二気筒としては異常な程極低速から粘るエンジンと軽快かつ安定感が高いハンドリングで、バイクに初めて乗る人にも安心感が高い。
現代の平均的体型の人にベストフィットのサイズ。
- エンジンは回転数によって大きく表情を変え、180度クランクパラツインは排気量なりに極低速ではドコドコ、中速ではドロドロ、高速ではギュオオーンと回る。
また振動自体非常に少なく、四気筒のような高周波ノイズが無いので疲れにくい一方で鼓動感があり中々味わい深い。
ピークパワー自体は50psと大した事はないが、レスポンスがよくオーバーレブするまで綺麗に吹けきる。
出力特性が比較的フラットトルクなので回しやすく結果、楽に速いペースで走れる。
その一方で定速走行ではまったりとドロドロ回るエンジンの鼓動感を楽しみながらまったり走ることもできる、懐の広いエンジン。そして頑丈。
本気で走り続けてたら20km/Lを切れるが穏やかに乗れば30km/L近くまで伸びるといわれる燃費。ガンガン開ける私には無理ですが。
- 一見プアな足回と剛性の高いフレームだが高次元でバランスが取れており、最高速付近でも安定して走れる。
基本通りのライディングにちゃんと応えてくれる素直な操縦性を持ち、限界時には穏やかに挙動に返ってくるので攻めても安心して走れる。
基本的には穏やかながらもそこそこ軽快に、かつ安定感を持ってバンクする特性がイージーなハンドリングに繋がっているが、反面ペースを上げるとタルくなってくる。
ブレーキはシングルだがしっかり効いてくれて絶対的制動力に不満はなく、バネ下重量削減に役立っている偉い子。パッド代が安上がりなのも良し。
- 輸出仕様が同クラスのレースで敵無し、レースによっては上のクラスに入れられてたことからポテンシャルの高さは保証されているが、EX-4がレースで400ネイキッドには勝つのは厳しそう。同じレベルの乗り手同士だとCBSFだと相手にもならないのでは。
- やや大柄な中途半端な殿様ポジションとフカフカのシートは、街乗りからワインディングオンリー500km、高速で1000kmオーバー全てを楽にこなせて都合がいい、疲れ知らず。
タンクは上面が平べったいのでタンクバッグの据わりが良く、流れに乗ってれば無給油で満タンから350kmくらい走れる容量がある。
- 細いタイヤと燃費の良さ、消耗品の安さから維持費がとにかく安く済むのでガンガン走れる。ヘタな250よりも安上がり。
純正流用寄せ集めなので流用チューンがしやすく、海外仕様の500が最近まで新車販売されていたこともあって、部品の供給面で安心感が高い。(500化がしやすい、というかそのうちせざるを得なくなるだろう)
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短所 |
- 古いから仕方ないがヘッドライトが暗い。
- アフターパーツの入手性が悪い。国内からはほとんど出ていないのでGPZ500S/Ninja500R用を流用することになる。個人輸入出来ると商品選びの幅が桁違いに広がる。
- 無風状態にするにはタンクベタまで伏せる必要があり、もう少しスクリーンが高い方が高速巡航で楽。
- 希少車故、中古車両、パーツとも入手性が低い。
- 走行距離のせいだがエンジンがガラガラカチャカチャうるさく、時々心配になる。
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故障,トラブル |
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その他 |
色々乗り継ぎリッターネイキッドから2st250オフ車に乗り換え数年、楽にツーリング出来るバイクが欲しかった時に不動車を譲り受け、レストアして初乗りした時の感想はあまりにも遅くて「なんじゃこりゃ、失敗したか」。
しかしながら実際にバイクとの対話をこなしていくと、噛めば噛むほど味の出るスルメバイクという事が分かり半年で10000kmを走破。
デビュー当時の誌面の評価はどれも高く、実際に乗ってみた自分の感想とほとんど同じで、街中を元気に駆け抜け、ワインディングを味わいつくし、高速はビューンと移動。
そういう使い方ができる一方でひたすらまったり走行も苦にならず、どんなシチュエーションで走るにも十二分の性能を持っているので大型のパワーを求めない限り、特別不満の出ない汎用性の相当高いバイク。
新車車両価格と維持費の安さ、扱いやすいエンジンと基本に忠実なハンドリング、EX-4は広い範囲で乗り手を育てるバイク。
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