I'm Rider
 I'm Rider >> Q&A >> Question & Answer >> Question 74 >> Answer

Question & Answer(誰だって最初は、初心者だった)

Question 74 : アメリカンのバイクのタイヤが滑りやすいと聞いて、コーナーが恐い
シフォン さんからの質問です。
 はじめまして
アメリカン:STEED400に乗っている♀です。
体格が小さく(152cm)400は大きいかとも思ったのですが、スタイルに一目ぼれして買いました。2年前に乗っていたのですが、友人が私のバイクで事故をしてから全く乗っていなかったのですが、先日、購入しました。

「曲がるのが怖い」のです。納車の日に「タイヤにワックスがついているので、バンクさせると転びますから」と言われたのもあいまって、バイクを倒すのが怖くて、大きな交差点ならいいのですが、一車線ずつになっている道だと大回りになります。また、二年前には感じられなかったような「こけるんじゃないか」「すべるんじゃないか」という不安があります。
また、アメリカンはネイキッドと違って、リヤブレーキを多用すると思いますが、フロントが怖くてあまり握れません。もともとユーターンは二年前からできなかったのですが、アメリカンの「曲がる」扱い方を教えていただけませんか。
車線変更や、直線走行に恐怖はありませんが、曲がる、ブレーキで不安があります。よろしくお願いします。

Answer 1 : JF3BGL

>> 納車の日に「タイヤにワックスがついているので、バンクさせると転びますから」

 この部分ですが、新車に限らず新品のタイヤに交換をしたらこの部分は気を付けなければいけませんが、「急」のつく動作をしない限り普通に走っているのであれば100kmもすれば、知らない内にサイドの方も薄皮がめくれてしまい大丈夫になっています。タイヤに限らず、パーツに慣らしというのは必要で、アメリカンに限らず最初は「急」な動作は禁物です。

>>「こけるんじゃないか」「すべるんじゃないか」という不安があります。

心理面の部分は、頭でわかっていてもなかなか難しいのですが、普通に走っている限りあなたが思うほど簡単にタイヤは滑りません。

アメリカンの場合、バンク角(バイクの傾斜可能角?)が浅いので、ネイキッドと同じような感覚でコーナーリングをすると、ステップなどが以外と早く地面に接地するでしょう。

でも、このステップが少しくらい接地しても簡単には転けないのです。逆に、これが「これ以上無理したら危険だよ」とバイクからのメッセージだと思えばいいのです。このメッセージが聞こえてこない限りは、よほど無茶な事をしない限りスリップダウンは心配しなくてもいいでしょう。

時折、ハイグリップタイヤをはめて、「こいつはグリップがいいから滅多な事じゃ転けないし、絶対に大丈夫!」と言う人がいますが、じつはこのハイグリップの方が危険な場合があります。

ハイグリップタイヤの限界点は高いのですが、この限界点を越えたときはコントロール不能になっていると思ってもいいでしょう。逆に、「アメリカンのタイヤは限界点が低いから危険」だと思っている人が多いのですが、確かに限界点は低いのですが、じつは滑り出したときは、本当の限界点ではないのです。ハイグリップタイヤに比べるとその滑り出し速度が低いから、少々滑り出しても急に破綻をきたすような事は少ないと言えます。

例え少しくらい滑り出しても、無意識に身体が反応して回避できる事が多いのです。極端な話、滑り出して本能でアクセルを緩めるとグリップが回復して事なきを得られる
速度域だと言えます。これがハイグリップで、同じ事をするとハイサイドと言って、グリップした際の反動で反対方向に力がかかる事があり危険を伴います。

以上の事から、慣らしを終えた後であれば、よほど乱暴なアクセル操作をしない限り大丈夫だと思って、コーナーリングを楽しみましょう。「恐い」と思いながら走っていると、無意識のうちに体が硬くなり、かえって危険ですからね。

ちなみに、アメリカンだからと言って曲がり方に違いはありません。基本は同じです。スローイン・ファーストアウトで走れば大丈夫です。あえて言えば、バンク角が浅いので、アウト・イン・アウトのライン取りをして無理な倒しこみをしない事ぐらいでしょうか。

ブレーキングも同じ事ですが、しっかり整備されたバイクである限り、アメリカンだから止まらないという事はありません。ブレーキを全て変えてしまっている私が言うと説得力がないかもしれませんが、絶対的な制動距離は高級なパーツを使っても極端に変化しません。アフターパーツを付ける意味合いは、ブレーキタッチやコントロールをしやすくすると思えばいいでしょう。
だから、ノーマルでしっかり整備されている場合は、整備ができていないアフターパーツよりも性能が上の場合が多々あります。

以上の事をまとめると、頭で考えるよりも、身体で感じると言うのでしょうか、走り慣れていくと基本は同じだと言う事がわかると思います。だから、怖がらずに走る事を楽しんでみて下さい。

きっと、「必要以上に心配したことを損した」と思うでしょう(笑)。
top

Index
next
I'm Rider